Perspective Canada開催 Ⅱ by 高畠晶(2012年3月)

企画が通った後、 上映会の概要を決めました。タイトルはTelefilmが通常海外での展開に使用しているPerspectiveCanadaになりました。大使館やTIFFCOMにも企画が通った旨を告げたところ、とても喜んでいただき、できる限りの協力はします、というお返事をいただいたので、非常に心強く感じました。

大使館からは2日間上映設備を貸してもらえることになりました。青山一丁目にある大使館には、天井に夜空がデザインされている立派な劇場施設のほか、図書館やギャラリーがあり、とても文化的なのです。

TIFFCOMからはマーケットの登録料や、カナダからの参加者のホテルの手配、会場でのブースの設置などを全て無料で提供いただき、予算的に大変助かりました。

期間はTIFFCOM(東京国際映画祭に併設されているコンテンツマーケット)のうちの2日間、場所はカナダ大使館と決定しました。TIFFCOMの会場は六本木ヒルズのため、大使館へはタクシーで10分ほどの距離となります。

企画が通り、場所や日にちが決まったので次のステップは作品の選定です。上映会の目的は日本のバイヤーに映画を観てもらうこと、ゴールは映画権の売買の成立です。そのため日本に売れそうな作品を選ばないといけないのですが、Telefilmが出資しており、カナダ人が監督している、などの諸々の条件がTelefilmから提案されました。

カナダ人監督という縛りがなければ、岩井俊二監督がバンクーバーで撮影した蒼井優主演の『Vampire』にもとても興味があったのですが、そこは仕方がありません。また、SODECというケベック州の文化後援をする政府機関も出資することになったため、フランス語圏の映画も最低2本は選ばないといけないという条件も加わりました。ケベック州の映画は総じて質が高く、去年アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた『灼熱の魂』(原題「Incendies」)という作品もケベック州の作品です。

DVDサンプルなどを観た結果、下記の映画を選びました。
「Afghan Luke」 「Force of Nature: The David Suzuki Movie 」「Frisson Des
Collines」「Starbuck」「 Surviving Progress 」「This Movie Is Broken」「 The Legend of Beaver Dam」(短編)

そして英仏日の3カ国語が記載されているパンフレットをTelefilmが作ったのですが、英仏のバイリンガルが必須というところに「やっぱりカナダだなぁ」と実感させられました。日本語の部分は私が記載しました。

また、パンフレットの納期などで一番忙しい時期に、Telefilmの担当者から「じゃあ明日から2週間くらいバケーションなので、後はアシスタントに任せたから宜しく!」というメールを貰った時は驚愕しましたが、アシスタントさんがとても仕事の出来る方で、無事にパンフレットも納品されほっとしました。

カナダからはEntertainment One (E1)とOuat Mediaという2社からの参加があり、上映の結果、E1の作品である「Starbuck」の売買が成立し、各社と多くのミーティングをすることも出来たため、初めてのイベントにしては上出来でした。来年以降も毎年続けることができれば、カナダと日本の双方にとって有意義なイベントに育って行くと思っています。

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