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これからの大学の役割

2023年5月7日

前回の記事でケートリン・グリフィス氏が大学進学に関し「Gap Year」という選択について書かれたことに続いて、私もカナダの大学について書いてみたい。 私はトロント市内にあるヨーク大学の職員として、学生のサポートに携わっている。私の担当は、新入学生のオリエンテーション、学生クラブ・団体、学内の寮生のサポートなどなのだが、仕事上、大学内の他の部署と連携する機会が多い。 MORE

人に頼ることの大切さをカナダで学ぶ

2023年1月18日

文・空野優子 年が明けて私の海外生活も20年を超えた。特に2006年より住んでいるカナダ、トロントは、今では仕事と生活の基盤となっていて、外国人だからといって困ることはほぼない。 それでも何年暮らしていても、日本の文化・教育で培ったベースというのは変わらず、多様なバックグラウンドを持つ人たちと接する中で、自分の日本的な部分に気づくことがある。 MORE

出生国以外に住むという選択

2022年12月17日

文・サンダース宮松敬子   カナダの新移民政策  カナダは去る11月1日に今後の移民政策の概要を発表した。まず受け入れ人数を見ると、‘23年に46万5000人、’24年に48万5000人、‘25年は50万人の予定で、これは’コロナ禍だった‘21年(40万5000人)比から見ると23%も増加することになる。  自由党のトルドー政権は、今までも積極的に他国からの移民を受け入れているが、これは国の経済成 MORE

恒常的な力関係の不均等が生み出す理不尽 その②

2022年11月15日

文・嘉納もも・ポドルスキー  1980年代に大学でスキー部に所属していた頃、私は年末年始の3週間余りを某スキー学校で指導員をしながら過ごしていた。スキー用具を揃え、雪山での合宿に参加するには費用が多大に掛かる。スキー学校の指導員は宿泊も食事も支給され、給料をもらいながら毎日滑ることができるので、学生アスリートにとって非常に魅力的なバイトである。当然、競争率も高い。 MORE