コロナ禍の中迎える2020年師走

文・三船純子

コロナ禍の第二波が世界中に蔓延する中、オンタリオ州の感染数も増加を続けている。感染数の最も高いトロントやトロントの西隣のピール行政区は、2週間前から再度のロックダウンになった。これからやってくる長くて暗い冬を目前にしてのロックダウンには、誰もが落胆したはずだ。

春からの様々な規制をどうにか乗り越えてきたレストランやジムなどの小規模のビジネスには、大打撃である。市内や郊外で、閉店のサインを目にすることが増え、周りで一時解雇になった話なども耳にするようになった。先の見えない現状に誰もが不安を抱え、経済的な逼迫に困窮する人も増え続けている。

Depression rates spiked three times higher during the pandemic, according to a recent study. Credit…Jeff Chiu/Associated Press
(The New York Times, Oct 27, 2020)

職場(トロント市西部のCommunity Health Centre)で夏からフード・バンク(Food Bank)がオープンした。Daily Breadというトロント市内中のフード・バンクを統括する非営利団体と協定で、食糧産業から寄付された食糧を利用者に配分授与するプログラムだ。Daily Breadによると、今年の利用者数は、2008年から 2009年にかけての金融危機と同等の百万人に達したそうだ。6月には去年に比べて利用者が22%増加し、8月には51%増加している。職場のフード・バンクでも利用者は増え続け、Daily Bread需要に対応すべく職場の管轄内で、他にも二つのフード・バンクがシニアセンターや教会のスペースを利用して次々にオープンした。

仕事でサポートするシニアには、ヨガや体操などのオンラインのプログラムに参加する人も増えてきたが、オンラインへのアクセスが無いシニアもまだまだ多い。私達が電話で様子の確認やサポートをする以外には、社会的な交流が無くなってしまったシニアも多い。オンラインなどにアクセスしやすい若い世代に比べ、一人暮らしのシニアの更なる社会的孤立が深刻化している。コロナ禍になってから、持ち家を売って、シニア・ホームや子供の家族の元に引っ越したシニアも少なからずいる。

家の外ではマスク着用し他人との2メートルの距離を保つ生活に慣れつつも、去年の今頃には想像にもしなかった生活の変化に、誰もが息切れし始めているように思う。コロナ・ウイルス感染予防に関する情報も、どんどん変わってゆく。私自身も、春からの様々な仕事環境の変化、そしてプライベートでも行動を制限させられる事に適応し続ける事に、少々疲れを感じている。

コロナ疲れの対応には、心身の健康に心し、バランスの良い食事を取り、十分な睡眠を取り、適度の運動を続け、ストレスの元になるニュースや情報は制限してする事が良いのは誰でもわかっているはず。でもそれがなかなか難しいのが現状だ。

トロントやピール行政区内で、感染数の高さと移民世帯の多い低所得世帯の多い地域との関連性がニュースになった。自宅で仕事が出来る環境では無い人、毎日公共交通での通勤手段しかない人、病欠が取れない人、家族で感染者が出ても自己隔離する環境が無い人が感染してしまっても、誰がそれを責められるだろか。

誰もが毎日の生活を変えることを強制させられたコロナ禍の中で年末を迎えながら、来年には失ってしまった、コロナ禍前にあった日常が少しでも戻ってくることを心から願う。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。