モーゲンスタン陽子 Yoko Morgenstern

書評『多文化の街トロントの図書館で38年 日本人司書の記録』リリーフェルトまり子 著

2019年2月12日

文・モーゲンスタン陽子 私がリリーフェルトまり子氏に初めて出会ったのは2010年、国際交流基金トロント日本文化センターがブロア・ウェストのコロネードビルにあった頃だった。カナダ人作家、キャサリン・ゴヴィエ氏が、主任司書であったリリーフェルト氏を紹介してくれた。ゴヴィエ氏は、のちに日本でも出版されることとなる『北斎と応為』(原題The Ghost MORE

ここではない、どこか

2017年1月1日

文・モーゲンスタン陽子 カナダにお住まいの方々には理解しがたいことかもしれないが、ヨーロッパで暮らしていると、いまだにslant eye「両手で目をつり上げる、アジア人に対する侮辱」つまり「キツネ目」をされることがある。まるで1950年代だ。 MORE

ヤング通りの男性ストリップ劇場で考えたこと

2016年9月7日

文・モーゲンスタン陽子   5年前、40才になったとき、私はまだカナダに住んでいた。友人がお祝いにと、男性ストリップ劇場に連れていってくれた。なぜストリップかというと、1つ年上の彼女が以前行って面白かったと話してくれ、私もじゃあ話の種に、とかねてから希望していたからである。 MORE