ミッション

カナダには、20世紀前半に活躍した「Group of 7」と呼ばれる7人の画家たちがいた。19世紀末のパリで活躍した印象派のアーティストたちに大きな影響を受けたと言われ、それぞれに個性豊かな画風は、今もカナダ人の心に深く息づいている。

現在カナダに住んでいる私たちは誰も画家ではない。だが彼らと同じように、自分好みの色を選び、自分のキャンバスを自由自在に塗っている日本人、カナダ人の集団である。物書きあり、学究の徒あり、翻訳家あり、通訳あり、活動家あり、学生ありといった顔ぶれだ。

2011年の夏のある日、私たちは集まる機会を持ち、それぞれの分野で築き上げている仕事、研究、加えて日常について語った。

そして、それをインターネットを使って日本語(時に英語も加わる)で発信してはどうか、と話がまとまったのである。と言っても、まったく堅苦しいものではなく、それぞれの感性を生かした自由な雰囲気のサイトにしたいと思っている。

カナダは隣国アメリカのように、好むと好まざるとに関わらず、その存在感を世界が意識する国ではない。だが、インターネットの発達によって、英語のニュースは瞬時に世界を飛びカナダを知ることに不自由はしない。

とは言え、カナダから見て輸出・輸入対象国として、それぞれ第3位と4位の関係にありながら、日本からのメディアが進出していないため、ファースト・ハンドのカナダのニュースが日本語の媒体を通して流れることはない。

たまさかに起こる大きなニュースは、アメリカ駐在の記者がちょっとだけ国境を跨ぎ、急いで情報を収集し原稿を書き上げる、といったことで処理されている。加えて、カナダから発信される読み応えのある日本語サイトも非常に限られており、とても残念に思っている。

このため、日本人にとってのカナダ感は、概して美しいバンクーバー、雄大なロッキー山脈やナイアガラの滝、そして「赤毛のアン」といったものになってしまう。何処を切り取っても「自然だけはいっぱいの国」といった印象以外には余り知られることがない。

このような状況を踏まえ、私たちはカナダでの経験があるからこそ書ける想いを綴って行きたいと考えている。

カナダ(人)に興味のある方たちに継続的にお読み頂くことを願っている。

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